日本の伝統・文化・芸術を学ぶ
2014.05.15 Thursday
■鏡餅(かがみもち)
正月に歳神様(※)をお迎えするにあたって用意される、神前への供物。
新たな一年の無病息災を願う思いが込められています。
餅には、神を象徴する神具として古来より重宝された「鏡」を象った丸餅を用います。
なお、鏡餅は以下のような飾りを伴い、それぞれに願掛けや意味合いが託されています。
【扇】…末広がりの繁栄を願う。
【橙】…木から落ちることなく大きな実りをもたらすことから、
「だいだい」に渡って家が栄えることを願う。
【串柿】…柿は縁起のよい長寿の木とされ、家庭円満の縁起物とされている。
【四手(しで)】…四方に大きく手を広げ、繁栄を願う。
なお。古来より赤は「魔除け」の色とされている。
【四方紅】…四方を赤で縁取った色紙。「天地四方」を意味し、これを拝して一年の繁栄を願う。
【裏白】…古い葉と一緒に新しい葉が伸びることから、久しく栄えわたることを願う。
また、葉裏が白いことから清廉潔白を意味し、清い心で一年が過ごせるように、との願いもある。
【三方】…鏡餅を載せるための台。尊い相手に対しては、
物を台に載せて差し上げることが礼儀とされていることから使われる。
他にも、ゆずり葉や昆布などを添える場合があるようです。
鏡餅は1月11日の「鏡開き」を迎えるまで神前にお供えした後、
餅を槌で割っておしるこやお雑煮として頂くのが習慣となっています。
※歳神様…御先祖の霊の集合体で、豊作と家族の健康をもたらすとされる神様。
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突然の「鏡餅」雑学となりましたが、いかがでしたか?
鏡餅そのものは知っていても、そこに込められた願いや験担ぎの精神までは、
私を含め、意外と知らない人も少なくないのでは、と思います。
(まぁ、当然身に付けておくべき教養なのかも知れないのですが…
こうした身近な伝統文化ひとつとっても、少々掘り下げてみるだけで。
日本人ならではの知恵と温かさに触れることが出来ます。
遅まきながら、私が日本文化に対して強い奥深さと温かさを実感し、心がぐっと惹かれた瞬間です。
…さて、今回は何の前振りもなく唐突に日本文化の話を持ち出してしまいましたが、
とはいえ何も考えずテキトーにこしらえた記事ではなかったりします。
実はこの頃、我が国の伝統文化や芸能について改めて一から勉強し、
もっともっと理解を深めたいと思うようになりまして…
思い切って関連書籍を数冊ほど購入してしまいました!奮発!
そもそも勉強しようと思い立った動機というのも、割合単純だったりします。
ここ数年間は特に、国内外ともに不安定な状況が目立つようになって、
私自身も自国について色々と思いを巡らせる機会が多くなりました。
そういった中で痛感したことがあります。
それは、私は祖国の歴史の道筋・伝統・文化、風土、国体精神について、
実は何一つきちんと理解していないのだということです。
ならば今回の痛感を奇貨として、
今からでも日本についてきちんと学び直してみよう、と考えました。
―――では、実際にどの分野から出発したものか。
そこでまずは、比較的身近で親しみやすい「伝統・文化・芸能」から攻めてみることにしました!
ただし、今回はただ漠然と学習するよりも、折角なので趣味と絡めて勉強すると新鮮で面白いのでは?
と思い立ち、今回の「鏡餅」へと至っております。
今後はこういった日本文化・伝統に関するイラストと併せ、
それらの由来や意味合いについての記事も交えていきたいと思います。
私自身、勉強を通じて改めて祖国日本への理解を深めるとともに、
当ブログへお越しいただいた皆様へも日本文化の奥ゆかしさ、素晴らしさを、
多少でも共感・再認識していただけるような記事・イラストづくりを心描けて参ります!
それでは、今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m